2011/3/11 - 4/7 佐々木製菓 「4.7の余震での被害が大きかった県南地域」 

岩手県一関市にある、岩手でも有名なおせんべい屋さん 「佐々木製菓」 。

県内外にファンはたくさんおり、各地で開かれる物産展でも大人気です。


佐々木製菓本社(岩手県一関市)   手焼きせんべい



私が訪問した日、事務所では注文の電話が鳴り、従来通りの営業をされているように見えましたが、

社内には地震の爪痕が・・・。


よく見ると、崩れ落ちた壁は修復され、新しい色の壁があったり、

落下した空調設備の穴もふさがれていたりと・・・。



佐々木製菓-工場



 佐々木製菓-事務所



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実は、岩手県南地区の震災の特徴として、3.11の本震より4.7の深夜に起こった余震の被害が大きかったのです。

・3.11の被害が大きかった岩手内陸(県北寄り)と沿岸部。

・4.7の余震での被害が大きかった岩手県南部。

3.11の被害が大きかったという実感しかない私は、その状況の違いを整理・理解するのに少し戸惑いました。


お話しを聞くと、佐々木製菓さんのある地区が特に被害が大きかったようです。

訪問前に、工場近辺を見ましたが、建物が全・半壊していて、

取り壊しの赤旗がたっている民家やアパートが所々に。。。

私の印象としては、街全体が被害があったというより、局地的にというか、

ある地域や建物だけに被害があるように見受けられました。地盤の問題なのか、揺れの問題なのか・・・。

沿岸部や他の地区とは違う印象を受けました。

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【4.7の余震で受けた被害】

3.11は棚が倒れたりモノが落ちたりするぐらいの地震でしたが、

4.7の余震の被害の方が大きかったのです。

おそらく、3.11の時の傷跡にさらなる余震で被害が表に大きく出てきたのだと思われます。


忘れられがちですが、 2008年6月14日 M7.2の 「岩手・宮城内陸地震」 がありました。

同じく一関市内の祭時(まつるべ)大橋が落橋するほどの地震でした。

その時は何も被害はなかったようですが、

もしかしたらその時から少しずつ目に見えない影響・負担がかかっていて、

3度目の揺れでついに大きな被害となってしまったとも考えられます。



【震災後の時系列】
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・3.11: 巨大地震発生。 一部配管などが落ちる。ライフライン全てストップ。

・3/19: 原材料や資材なども少しずつではあるが入荷するようになり、試運転スタート。
     (ライフラインの復旧、特に水道が思ったより遅く1週間程かかった)

・3/22: 製造再開

・4.7: M7.4の余震でまたライフラインストップ。建物設備に大きな被害が出る。

・4/9: ライフライン復旧

・4.19: 製造再開
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佐々木製菓-4.7玄関
*余震直後-玄関(4.7)





佐々木製菓-4.7事務所
*余震直後-事務所(4.7)






佐々木製菓-4.7玄関
*余震直後-事務所(4.7)




佐々木製菓-震災直後(4.7)
*余震直後(4.7)




佐々木製菓-震災直後(4.7)
*余震直後(4.7)




佐々木製菓-震災直後(4.7)
*余震直後(4.7)




佐々木製菓-震災直後(4.7)
*余震直後(4.7)




佐々木製菓-震災直後(4.7)
*余震直後(4.7)





【4.7の余震からいち早い製造再開。そして復興への想い】


↓下記 専務のコメントを列記させていただきます。************************************************************


「4.7の真夜中の余震。

暗闇の中、工場の様子を見に来たが、あまりの酷い状況を目の当たりに、一時は再開も厳しいと思った。

これが日中であれば、従業員の命も危なかった・・・。


数日は休業としたが、その後、 【自分達でやれることをまずはしなくては】 ということで、まずは片づけをした。

その他、設備を整えたり、シートやビニールを自ら張ったり、コンクリートに穴をあけボルトで柵を固定したりと、自分達が出来ることは何でもやった。」



「食品を取り扱う工場ということで、一番は異物混入に気をつけなければいけない為、従業員自ら異物混入対策や、設備を整えたりとその点は重点的に気を付けた。」





「昨年秋から工場の工事を行っていたため、工事を委託していた建設会社さんが出入りしていた偶然も重なり、震災後もすぐに補修工事なども行ってもらえ、ここまでスムーズにいち早く復旧・製造再開がすることができた。
とても感謝している。」

 




佐々木製菓-震災後製造再開
*製造再開:(4.19)




佐々木製菓-震災後製造再開
*製造再開:(4.19)





佐々木製菓-震災後製造再開
*製造再開:(4.19)





佐々木製菓-震災後製造再開
*製造再開:(4.19)






↓-----------------------------  【 現 在 】 -----------------------------------↓




修復後
*取材日(9/21) ブルーシートも全て外されています。





修復後
*取材日(9/21) 工場には甘く香ばしい美味しい煎餅の香りが。





修復後
*取材日(9/21) 玄関も元通りに修復されていました。





「4.7の余震の影響が大きかったが、県外や同じ内陸部(特に盛岡)の人たちにそれを理解してもらうのが大変だった。
4.7の余震での被害状況が報道で取り上げられる事が少なく、大丈夫と思われていたようだった。」





「震災直後から、岩手県内外のお客様から、電話やメールなどでも沢山のご注文をいただいた。
被災地支援ということでいつも以上に沢山購入してくださり、とても感謝している。」




「正直今は、今後の心配がとても強い。お中元時期までは被災地支援ということで、沢山ご注文をいただいていたが、今後、時間の経過と共にこの震災への関心が薄れていくのが心配。風評被害も心配。

関西方面の大手百貨店でも、東北物産展が取りやめになったものも数件あったので、とても残念だが仕方ないことなのか・・・」



「全国からの東北支援が終わり、関心が薄れてしまってからの反動が怖い。
この“影”の部分が見えないし、なんだかまだそのあたりが心配で気持ちが落ち着かない・・・」





「沿岸地域には大小、沢山の菓子メーカーやお店があった。
しかし、沿岸地方の菓子組合の名簿をみても、8割位の企業が地震・津波の被害があり営業再開できないでいるこの状況。

沿岸地域に比べればまだましな当社が、これぐらいの被害で【被害があった】と言っていいものなのか・・・。

沿岸地方の企業さんのことを考えると、【復興しました】 と言っていいものか・・・
申し訳ない気持ちがある。」




「おかげさまで、平泉の文化遺産が世界遺産登録されたが、外国人が全然少ない。もっと来てもおかしくないのに、やはり原発の影響があると思う。
【福島=日本=原発で怖い=来日をやめる】 というイメージではないのか。」




「岩手県の看板商品はやはり三陸の海の幸。
岩手県としては、三陸・沿岸地方が立直り、復活してこそやっと復興したと言えるのではないか。

そして、福島の原発問題がおさまらない限り、復興はないと思う。」


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最後に、佐々木専務より

「今後、まずは内陸部の人間ができる限りのことをし、個々人がそれぞれできることをやって頑張るしかない。

今後もまじめに取り組んでいけば、きっと沿岸部も盛り上がってくる。

元気がある人間が、当たり前に元気に働いていくしかない。

そして県外の皆さんにはぜひ東北へ足を運んでほしい。

1日も早い岩手・東北の復興を願います。」


と、力強くおっしゃっていました。






*大町にある直営店では、店の売上の一部を県庁へ義援金として寄付したり、

「祈り鶴プロジェクト」 という、震災により親を失った子供たちの進学への一助として、

岩手県が設置した基金への活動へも参加されています。


佐々木製菓-大町店
*大町店


佐々木製菓大町店-祈り鶴プロジェクト
*祈り鶴プロジェクト http://inoriduru.jp/top.html
参加料:1枚50円


「風化し、忘れられるのが一番いけないので、こういった取り組みを継続的にも行っていく」  

と専務。




地元・いわて復興の為、社員一同前向きな活動を続けながら、

美味しいお煎餅を作り全国の皆様にお届けしていきます。



佐々木製菓-本社01




修復後





●㈱佐々木製菓
〒021-0041 岩手県一関市赤荻鬼吉52
TEL:0191-25-3333 FAX:0191-25-2034


大きな地図で見る

●佐々木製菓 大町総本店
〒021-0881 岩手県一関市大町3-44
TEL:0191-23-5653
営業時間:9:00~18:00

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